Web版「歴史の流れ」民族の力と型

2節 メソポタミア(イラク)

このページ内の目次

2節 メソポタミア…イラク
総論

第1 総論
メソポタミアはチグリユーフラテス河に挟まれ水利がよく肥沃な地質から農耕を開始した。それにより状況対応力養成開始した(メソポタミア文明)。乾燥気候化とイスラム教が状況対応制御したから人間は状況対応力養成しなくなり民族、国家は衰退した。
メソポタミアは開放地形から多民族国家となり人間は個人対立争い型になった。

自然要因…気候・地形・地質

第1 地質…肥沃→農耕開始(メソポタミア文明)
チグリス・ユーフラテス川による水利に恵まれた肥沃な地質が農耕に適していた。農耕を開始した。メソポタミア文明を発生させた。
第2 気候…乾燥化→状況対応制御
乾燥気候化(森林伐採枯渇)は状況対応を制御した。状況対応力養成しなくなり民族、国家は衰退した。
第3 地形…開放地形→個人対立争い型
  1. 地形…開放地形
    地形は陸続きでどの地域とも交通可能な開放地形である。人間は個人対立争い型になった。
  2. 地域…アッシリア・バビロニア・アッカド・シュメール
    メソポタミアは北からアッシリア、バビロニア、アッカド、シュメールの地域がある。

人間要因…状況対応型・状況対応力
状況対応型

第1 状況対応型…個人対立争い型→宗教状況対応型(イスラム教)
  1. 個人対立争い型
    開放地形から多民族国家となり個人対立争い型となった。
  2. 宗教状況対応型…イスラム教
    アラビアで発生したイスラム教を取り入れ宗教状況対応型となった。

状況対応力

第1 状況対応力…早期養成
当初はいちはやく状況対応力養成し古代の民族、国家の発展をもたらした。
第2 状況対応力養成しない←イスラム教
イスラム教(神が決定した状況対応・神がしないと決定した状況対応が多い→状況対応制御)が状況対応力養成しなくなった。

生産役務要因…生産役務状況対応

第1 農耕牧畜で停止←状況対応力養成しない
古代は、温暖な気候とチグリス・ユーフラテス川の水利で農耕牧畜が発生し盛んであった。しかし状況対応力養成しなくなり農耕牧畜の段階で停止したままである。石油という工業に不可欠な資源がありながらこれを活用できないでいる。
第2 工業・流通業・役務業が発展しつつある
状況対応力養成しなくなり農耕牧畜で段階で停止したままであったが、工業、流通業、役務業が発達しつつある。
第3 国家同士流通業(貿易)…流通要衝地
ヨーロッパとアジアを中継する流通要衝地である(メッカ、バグダッド)。古代から国家同士流通業(貿易)が盛んである。

大規模集団要因…民族状況対応

第1 多民族国家
  1. 多民族国家
    開放地形からシュメール人の地にセム語族、印欧語族のアッカド人、アッシリア人が民族移動してきて多民族国家となった。
  2. 宗教状況対応型
    多民族国家で個人対立争い型となり、イスラム教を取り入れ宗教状況対応型になった。個人対立争い型の要素は残る(親族重視→部族)。
  3. 民族対立争い弱←同一イスラム教
    サウジアラビアで発生したイスラム教を取り入れた。多民族国家だがイスラム教が流布した。同一宗教から民族対立が弱かった。
  4. 多文化←イスラム教
    イスラム教がイスラム文化をつくった。多民族の文化を集積し多文化となった。
第2 民族移動←乾燥気候化
  1. 民族移動←乾燥気候化
    森林伐採枯渇・乾燥気候化(砂漠化)で民族移動した。
  2. 地中海東海岸に移動…フェニキア人・イスラエル人
    地中海東海岸に移動した(フェニキア人・イスラエル人)。

大規模集団要因…国家状況対応

第1 古代…国家状況対応力養成
  1. 国家生産役務状況対応力養成←温暖な気候・チグリスユーフラテス川水利
    温暖な気候、チグリス・ユーフラテス川の水利で農耕牧畜が発生し国家生産役務状況対応力を養成した(富国化)。
  2. 国家対立争い状況対応力養成←対立争い状況対応(都市国家同士)
    都市国家(小国家)同士の対立争い状況対応から国家対立争い状況対応力を養成した(強国化)。
  3. 都市国家発生…灌漑施設設置で都市国家発生
    紀元前3000年ころメソポタミアのシュメール地域に都市国家(末端国家)が発生した。
    灌漑農耕の開始で灌漑施設(国家集約高度化財産)設置のため都市国家が発生した。
  4. 灌漑施設設置→集約高度化財産設置できる→城・大型墳墓・神殿設置
    漑施設設置で国家集約高度化財産設置ができるようになった。
    都市国家同士の戦争のため城を設置した。
    また都市国家長は自己を現人神として重視(崇拝)させるため大型墳墓、神殿を設置した。
  5. アッカド・バビロニア・アッシリア都市国家が他都市国家を強国支配
    紀元前2400年ころアッカド人、アッシリア人らが民族移動してきて都市国家を設定した。
    アッカド王国、バビロン王国、アッシリア王国が入れ替わり他都市国家を強国支配した。
  6. 印欧語族・フリル民族が他都市国家を強国支配
    紀元前2000年初頭中央アジア、南ロシアから民族移動してきた印欧語族やフリル人が戦争状況対応力(馬に引かせた戦車の軍隊)で他都市国家を強国支配した。
第2 国家状況対応力養成(強国化・富国化)×←状況対応力低下(イスラム教)
 国家は早くから発生したが、国家状況対応力養成(強国化・富国化)、強者支配終了化(自由民主化)が進まない。状況対応力養成しないからである。

2節2 ヨーロッパより先に状況対応力養成開始
(民族開化・国家発生)

第1 ヨーロッパよりより先に状況対応力養成開始→民族開化・国家発生
  1. メソポタミアで農耕が発生
    メソポタミアの温暖気候と水利と肥沃な地質で古くから農耕が発生した。
  2. ヨーロッパより先に状況対応力養成開始→民族開化・国家発生
    生産役務で成果取得し状況対応力養成開始した。ヨーロッパより先に民族状況対応力養成、国家状況対応力養成た(民族開化、国家発生)。
第2 他民族・他国がメソポタミア状況対応取り入れ
  1. 他民族・他国がメソポタミア状況対応取り入れ
    1. ギリシャがメソポタミアから取り入れ
      ギリシャがアレキサンダー大王がメソポタミア国土取り込みでメソポタミアの状況対応を取り入れた(オリエント社会に学ぶ→ギリシャのヘレニズム文化)。
    2. ローマがギリシャからメソポタミアの状況対応取り入れ
      ローマ帝国が地中海国家国土取り込みでギリシャからメソポタミアの状況対応を取り入れた。
    3. ユダヤ民族がローマ帝国から取り入れ
      ユダヤ民族がローマ帝国地中海国家国土取り込みでローマ帝国支配下になりローマからメソポタミアの状況対応を取り入れた。
    4. エジプトがメソポタミアから取り入れ
      エジプトがメソポタミアからメソポタミアの状況対応を取り入れた。
  2. 天地創造…バビロニア神話→ギリシャ神話→旧約聖書
    1. バビロニア神話
      バビロニア神話に神が天地混沌の中で世界を創ったとされており、これがギリシャ神話に引継れ、旧約聖書の天地創造(神が深淵から光り・天をつくり地を陸と海に分け太陽・月をつくり動物・人間をつくった)となった。
    2. シュメール神話
      シュメール神話にも主神のもとある神を殺してその血で人間をつくり神々がしている労働を人間に肩代わりさせたとあり、これがギリシャ神話に引き継がれ旧約聖書の天地創造になったのかもしれない。
  3. ユーフラテス氾濫→洪水伝説→ギリシャ伝説→旧約聖書のノアの箱船
    期限前2800年ユーフラテス川が氾濫した。これがメソポタミアの洪水伝説(ギルガメシュ叙事詩)となりさらにギリシャの神話伝説になり旧約聖書のノアの箱船になった。
    ノアは長男セム(中東アジア系)に次男ヤフェト(ヨーロッパ系)三男ハム(カナン系+アフリカ系)に仕えよと発言したと解釈されている。
  4. ジッグラト→ユダヤ人バビロン捕囚→旧約聖書のバベルの塔
    紀元前4000年よりメソポタミアの多層建物ジックラト(神殿)があった。バビロン捕囚でバビロンに取り込まれた(連行)ユダヤ人がこれを取り壊したいとバベルの塔の話を創作した。
  5. グ・エディン・ナ→旧約聖書のエデンの園
    メソポタミアのグ・エディン・ナの土地が肥沃な地で都市国家を取り合うになった。これが旧約聖書のエデンの園になった。
  6. バビロン神→ユダヤ教が一神教?
    メソポタミアには都市ごとに神がいたがバビロンが栄華のときバビロンの神マルドゥクが神々のなかで並外れた神格をもっていた(多神教から一神教への課程?)。これがユダヤ教の一神教になったのかもしれない。
  7. 法律…各都市国家が法典制定→旧約聖書の法律
    シュメールの各都市国家が法典を制定した(ハンムラビ法典など)。旧約聖書が取り入れ法律が盛り込まれた。
  8. 芸術…文学・演劇・音楽
    メソポタミアの美術、文学(神話)、演劇(宗教儀式・収穫婚礼祝い)、音楽(宗教儀式・農耕作業のかけ声)を取り入れた。
  9. 文字・時間時期・暦・数字・貨幣
    文字(象形文字→表意文字・表音文字)、時間(農耕→日の出日の入り→時間)、時期・暦(農耕→寒い時期・暖かい時期→季節)、数字(農耕→収穫量)、貨幣(農産物交換→取引業→貨幣)を取り入れた。
  10. メソポタミアのジッグラト→ピラミッド?
    メソポタミアのジッグラをエジプトが取り入れピラミッドになったのかもしれない。
  11. ゾロアスター教…ペルシャ→メソポタミア→ギリシャ→ローマ
    1. ゾロアスター教…ペルシャ→メソポタミア→ギリシャ→ローマ
      ゾロアスター教(多神教から一神教への課程?、善神と暗黒の神との闘争で善神が勝利、最後の審判)はメソポタミアがペルシャから取り入れ、ギリシャ、ローマ帝国が取り入れた。
    2. ユダヤ人が取り入れ?…旧約聖書(一神教)
      ユダヤ人がゾロアスター教を旧約聖書に取り入れたとも言われている。
    3. ローマ人が取り入れ?…ミトラ教(一神教)
      ローマ人がゾロアスター教を取り入れミトラ教(一神教)になったとも言われている。ゾロアスター教と同じペルシャのミトラ教信仰(自然神信仰)がミトラ教(一神教)になったとも言われている。

時代

第1 メソポタミアに都市国家発生
メソポタミアに多数の都市国家を設定された。
第2 ペルシャが国家国土取り込み…アケメネス朝・パルティア・ササン朝
ペルシャがメソポタミアを国家国土取り込み(侵入)した(アケメネス朝・パルティア・ササン朝)。
第3 マケドニアが国家国土取り込み…マケドニア帝国・アレキサンダー大王
マケドニア(ギリシャ北部)がメソポタミアを国家国土取り込みしマケドニア帝国を設定した(8章国家国土取り込み)。
第4 イスラム民族が国家国土取り込み…ウマイヤ朝・アッバース朝
イスラム民族(アラブ人)が国家国土取り込みした(8章国家国土取り込み)。イスラム民族の大規模国家国土取り込みの一範囲となった。イスラム教が流布した。国家同士商業が盛んとなった(バグダッド)。
第5 モンゴル民族が国家国土取り込み
遊牧民族モンゴル人が国家国土取り込みした(8章国家国土取り込み)。モンゴル民族の大規模国家国土取り込みの一範囲となった。
第6 トルコ民族が国家国取り込み(イラン以外)…オスマントルコ
遊牧民族トルコ人が国家国土取り込みした(8章国家国土取り込み、イラン以外)。トルコ民族の大規模国家国土取り込みの一範囲となった。
第7 イギリスが国家国土取り込み…委任統治
第1次大戦でオスマントルコの国家国土取り込みが終了したが、イギリスが国家国土取り込みした(委任統治)。
第8 国家国土取り込み終了(独立)…イラク・クェート
  1. 国家国土取り込み終了(独立)…イラク・クェート
    第2次大戦後国家国土取り込み終了(独立)した。イラク、クェートとなった。
  2. イラク
    1. ハーシム王家政権・カシム政権・バース党政権を設定
      ハーシム王家政権、カシム政権、バース党政権を設定した。
    2. バース党…サダムフセイン大統領
      1. 宗教国家状況対応させない…女性解放
        宗教国家状況対応させなかった(女性解放)。
      2. 民族対立争いさせない…シーア派とスンニ派・ベドウィン族とクルド族
        民族対立争いさせなかった(シーア派とスンニ派、ベドウィン族とクルド族)。
      3. アメリカ…大量破壊兵器保有とイラク戦争で終了(崩壊)
        アメリカが大量破壊兵器保有とイラク戦争で終了(崩壊)させた(10章ユダヤ民族・アメリカ新保守主義〈ネオコン〉)。
  3. クウェート…イギリス石油会社が国家となる
    クウェートはイギリス石油会社が国家となった。

トップに戻る

関連記事

前へ

1節 総論 

次へ

3節 エジプト

Page Top